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(3) 統治のノウハウ

(3) 統治のノウハウ

本文

[狩猟採取経済]
[一夫一婦制]
[サルの統治法]
[人類の統治法]

・人類は、体毛を失うという危機に直面して、生活様式を全く変えた。『樹上という砦を洞窟に換え、そこに母子を隠(かく)し、防衛のための男子を残して、残りの男達が狩猟採取に出かける』それが新しい生活様式の大略である。
・自己採取のサルの場合は、全員が食糧生産に従事している。それに対して、母子と留守居役を残して行う人類の狩猟採取では、食糧生産に従事できる労働力が大幅に減ずる。そのため、労働の生産性を飛躍的に高める必要があった。
・人類は、男子一人の生産力という経済的要請から、このときハーレム制を止めて、《一夫一婦制》に切り換えたのである。
・サルの権力による統治の仕組みは、ボスザルによる腕力(フィジカル)統治である。
・人類は、第2次地上復帰に当って、社会集団の統治構造を根本的に改変する革命を行なったのである。いや、そうした革命に成功した毛のないサルが、人類に昇格したと言った方が正確である。
・集団構成員の《信》の獲得に成功しさえすれば《神》は万能なのである。信者は《神》の命には絶対に逆らえない。ボス統治より宗教統治の方が優れている所以である。即ち、毛のないサルは、規範を作り、それを神の命(戒律)として集団の構成員に遵守させるという、新しい集団構成のノウハウを入手したのである。そして、そのとき毛のないサルは、人類に昇格したのである。

 ここで出て来たのが、統治のノウハウとしての宗教とするなら、そこからの脱却というのも、相当に難しそうだ。
 でも、樹上生活からの離脱の時に、何だか分からない「愛」というものを発揮した人類だったからこそ、目に見えない者=神にも服従もできたのだろう。
 だが、真実と「統治のノウハウ」のための神とは、明確に区別すべきだろう。そうしないと、なかなか理解は深まらないかもしれない。

第1章第3節あらまし

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