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「続スピリチュアリズム入門」への感想10

 ここで何度も書いてきたように、僕は今、自分の信ずべきものを探している。「スピリチュアリズム」についても、多少の矛盾点があったとしても、できれば信じたい、というのが僕の望みだ。しかし、これまで「続スピリチュアリズム入門」を読んで来て、僕が痛烈に思った疑問は、「スピリチュアリズム」が語る「行過ぎた人間中心主義」と「唯一絶対神思想」だった。まあ、この2つは、「唯一絶対神思想」の派生として「行過ぎた人間中心主義」が生まれたとも言えるだろう。それは、また、唯一絶対神というものが、自分に似せて、ある日、突然に人間を造ったという、進化と言う概念を無視した、今では誰も信じることがないような誤った考え方に起因している。
 進化という概念が存在しなかった、イエス・キリスト時代や、釈迦の時代なら、そうした思想を宗教指導者が説いたとしても、それは仕方がないことだ。ところが、科学によって地球の歴史、生命の歴史が明らかになり、神話が否定されたにもかかわらず、いつまでも、そうした主張を説き続けることを、僕は「善」ではなく「偽善」と呼ぶことにしている。
 そして、この「偽善」の最たるものが、「続スピリチュアリズム入門」の、
第五章 動物・ペット
 だろう。正直、そこに書かれた記述を見て、僕は悲しささえ感じてしまう。
「人間は神によって、永遠の存在――“個別性”を持って永遠に生きる存在として造られている。私という存在は永遠の私であり続ける。神の中に“融合”して、私がなくなるようなことは決してない。
 が、動物はこの点では人間と全く異なっている。地上生活中、動物は肉体と幽体を持っているが、人間のような霊体はない」
 人間は、ある日、突然、神が創ったのか?
「地上の全生命体(動植物)は、人間から愛された分だけ進化することができる。人間から愛されることによって、神の愛を間接的に受けられるからである」
 これを「行過ぎた人間中心主義」と表現しないで、どう表現すべきだろう。
「動物に生命を与えたのは神であって人間ではない。人間にはその生命を奪う権利はない」(狩猟のための殺害)
「食用のために動物の生命を奪うことや、それを食することは罪である」「肉食は本質的に間違っているのである」(食用のための殺害)
 動物の生命を奪うことは罪で、植物の生命を奪うことは罪ではないのか。生命が食べ合いながら、必要な物質を循環させ、この地球上の生命は進化を重ねて来た。もし、神がそれを望まないのであれば、遥か昔、光合成によって太陽から栄養を得る植物が地球上に発生した時点で、どうして神は進化を止めなかったのか。動物の生命を奪うことは罪だなんて、偽善を語る奴だって、害虫駆除はするだろう。体内に細菌類が入って来れば、その生命活動は、異質物を排除しようとするだろう。
 僕はこれを、贖罪意識と呼ぶ。記述にある、
「霊界通信では、現在の地上の人間がいまだ霊的に未熟なレベルであることを考慮し、『今すぐ肉食を止めるべし』との強い言い方はしていない。肉食習慣の罪悪性を自覚した人から、『自分の意志で止めなさい』と勧める程度にとどめている。または罪悪性のわずかでも少ない“次善の方法”を示すにとどめている。人類の中に霊的真理が行き渡れば、今述べた動物の虐待は自動的に根絶されていくからである」
 が本当だとしたら、この「霊界通信」は間違いと言わざる得ないだろう。
 もちろん、人間が生きていくためには、植物であろうと、動物であろうと、他の生命を体内に取り入れることによってしか生きられないのだから、そうした存在に「感謝の念」を持つことは必要である。無駄に他の生命を奪うことや、動物を虐待することは許されないだろう。だが、自らの生命を得るために、他の生命を奪うことに罪の意識など感じる必要はない。
 そして、
「人間と違って動物には再生はない。一度きりの物質界への誕生があるのみである。その一度の体験を類魂に持ち帰ることで、類魂が全体として進化していく。それについて決定的な影響力を持つのが、人間の“動物への愛”であることはすでに述べたとおりである」
 というのも、明らかな間違いだ。もし、人間の霊と動物の霊に、それほど決定的な差があるのだとすれば、動物から人間が進化するなど、あり得ないことだからである。
 地球の歴史を考えてみれば、人間が登場したのは、ほんの最近の出来事であることは、小学生でも知っている。動物の進化が「人間の“動物への愛”」とするなら、人間のいない時代には、動物の進化など起こらないことにならないか。本当に情けない思想である。
 正直、続きを読むのも無駄な気もして来たが、今一度、言おう。僕は何かを信じたくて、「続スピリチュアリズム入門」に接している。もう少し、まともな記述に出会うことに期待したい。

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