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「続スピリチュアリズム入門」への感想3

 霊界を現世とは別の死後の世界と考えると、死後、霊界という別世界の住人となったはずの霊が、守護霊、背後霊として現世の人間に関与しようとする。一方では、霊界が至高の場所として、現世を波動が低い場所としながら、どうしてわざわざ、そんな現世で生きている人間1人ひとりに、守護霊という存在は、付きまとっているのか。僕には、この守護霊、背後霊という思想と、霊界=天国的な世界観との間には、矛盾があるような気がして仕方がない。
 シルバーバーチは、霊がこの世界で活動するのは大変だという意味のことを言っているが、守護霊、背後霊は、日常的に現世で活動しているのではないのか。シルバーバーチは、この守護霊、背後霊について、どのように言及しているのだろう。少なくとも、僕が読んだ範囲では、とりたてて、この守護霊、背後霊の重要性についてなど、シルバーバーチは触れていない。仮にシルバーバーチ派の思想を大霊団による『人類歴史最大のビッグプロジェクト』派とするなら、それと守護霊、背後霊思想とは矛盾する。何故なら、そんなプロジェクトを計画などしなくても、すでに霊界は守護霊、背後霊を通じて、現世に関与しているからである。
 その矛盾を埋めるためなのか、本文中に、
「特殊な使命を霊界の上層界から指令され、地上救済のために働くケースもある(シルバーバーチなど)」
 とし、シルバーバーチを背後霊の1人とするような文章もあるが、だとしたら、シルバーバーチの言っていることは、霊界の真相というよりも、恣意的な発言に過ぎないのか、とも考えられる。
 ただ、この守護霊、背後霊思想で僕が考えるのは、霊界がこの現世を見つめる温度の問題だ。仮に、人間が死んで、霊界という別の世界に行ったとする。そこで現世とは、まったく別の生活を送るとするなら、そんな霊が現世の人間の一挙手一投足などに関心を持つだろうか。ずっと、その人間に付き従って、関心を持ち続けるというのは、相当な熱意がないと不可能なことである。だとすれば、スピリチュアリズムには、霊主肉従などという言葉が書かれているが、この熱意を見れば、まるで肉主霊従である。これを、どのように考えるべきだろう。
 この宇宙に、物質世界とは異なる、意志という存在があるとするなら、その意志は、常に現世への関与を行い続けてきた。この関与があったからこそ、元素が生まれ、恒星が生まれ、恒星の大爆発によって、やがて惑星が誕生し、そこに生命が生まれた。その生命も絶えず進化を重ねてきたからこそ、人間と言うものも生まれたと言っていい。その熱意のほどは分からないが、とりあえず、物質世界とは異なる存在が、現世に関与を行ってきたことは事実である。だとすれば、それが守護霊、背後霊思想で言うところの、霊の現世関与と考えることはできる。
 一方、かつて雲の上にあるとか、山の上にあるとか言われてきた霊界というものが、地球上を探しても、どこにも見つからず、人類が月に降り立ち、近隣の惑星に探査衛星が飛ぶ時代になっても、霊界など、どこにもない、というのも事実である。となると、その意志の存在というのは、この現世から距離的に遠く離れた、どこかにあるとは考えられない。それが次元的に現世とは存在の形式が異なるにしても、この現世と混在的に存在すると考えるしかない。
 つまり、仮に霊界という存在を認めるとするなら、その霊界は、この現世と混在的に存在し、そこで何らかの現世関与を行おうとしているのは、事実ではないか。ただ、問題は、その霊界の現世関与のやり方である。それが肉主霊従とでも言う他ない人間の一挙手一投足におけるまでの関与なのか、そうではないのかは、この関与の目的を考えて見なければ分からないだろう。
 ただ、この段階で明確に言えるのが、シルバーバーチ派の大霊団による『人類歴史最大のビッグプロジェクト』思想というのは、間違いだと言うことだ。もちろん、それは善意の発言ではある。争いを続ける人類への貴い警鐘ではあるかもしれない。その意味では、シルバーバーチを高級霊として賞賛することも間違いではない。だが、それは霊界の真実ではない。それを踏まえた上で、この守護霊、背後霊の現世関与の目的を、今一度、考えてみたいと思う。

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